Interior Design

Loadstar Capital K.K.

不動産投資とFintechの領域で事業を展開する、ロードスターキャピタル株式会社。

東京・銀座に所在するプライム銀座柳通りビルの6F・7Fへの今回の移転計画。グループ会社であるロードスターインベストメンツ、ロードスターファンディング含むグループ3社の新たな拠点となる。

ビル全体のリノベーションと同時にスタートした今回の移転プロジェクト。躯体をスケルトン状態に解体したところから、天井・壁・床など内装すべてを構築する形となった。ビルの躯体は、床面から天井スラブまで約4.6mの高さのある空間。オフィスビルにしては天井が高いという好条件。逆に、窓面が少なく、光が入りにくい。

この躯体のポテンシャルをどのように活かし、克服するかを考えながら、ロードスターグループの新たな顔となるオフィスデザインを構築していった。

「Real Estate × Finance × Tech」

今回の移転プロジェクトにあたり、クライアントから示されたオフィスのテーマは、

「不動産と金融とITの融合をイメージしたオフィス」。

来客者が訪れる7Fのエントランスでは、このテーマを紐解き、そこに込められた同社の事業への想い、社会的なインパクトを空間のデザインに落とし込んだ。

*図は、デザインを構築する中で作成したスケッチと3Dイメージ

デザインの根源に通じる要素として捉えたのは、不動産開発がもたらす壮大さや社会的な影響力、不動産開発による環境負荷への配慮、金融によってもたらされる不動産の流動性、ITによってもたらされる取引の透明性・効率化という4つのポイント。
そこから導き出した、「壮大さ(ダイナミック)」、「グリーン(植物・光)」、「流動性」、「透明性」、「開放的」などのキーワードを重ね合わせてデザインに落とし込み、5枚目の3Dイメージが完成した。

4つのキーポイントを随所に反映しながら、構築した空間。

ダイナミックな躯体の特性を最大限に活かしたエントランス。目線を奥へと誘導するため、下り天井の間接照明や、中央に配置した植栽を照らす天井照明など上部からの光で明るさをとった。セキュリティエリアを仕切る壁などエントランスを囲む壁面、会議室の壁はすべて透明なガラスで仕切った。これにより、外からの光が内部に届き、オフィスに居ながら時間の流れ、外との繋がりを感じながら過ごすことができる。

さらに今回、ロードスターグループが入居するのはビルの6Fと7Fの区画。

セキュリティにより分断された2つの空間を繋ぐ階段を、エントランスの奥に新たに設置した。

7Fの総合受付には、グループ3社との打ち合わせのため日々多くの来客が訪れる。6Fのワークスペースからビルの共有部を通らずに来客スペースへと繋がることで、両空間を自然に行き来することができる。

これにより、来客者と社員が入り口でバッティングすることなく、会議室へとスムーズな案内が可能となる。

オフィスが複数フロアに跨がる場合、空間のテイストや雰囲気が異なるビルの共用部分に出ることなく、オフィスの内部で上下階が繋がった状態であること。単純なことではあるが、働く時間の集中を切らなさい、とても重要なことだと考える。

空間のダイナミックな印象を感じながら、その印象を自然にワークスペースへと繋ぐことで、エリア全体の一体感を感じながら柔軟に働くことのできるオフィス空間が完成した。

Project details