海の景色と暮らす家

住居内部は、1階にエントランスとラウンジスペース、2階に寝室と洗面・トイレ、バスルームを配置し、最上階である3階にリビングとキッチンを計画した。

デザインするにあたって、まず最初に計画したのが3階部分のインテリア。当初2Fに配置する予定だったリビングルームをあえて3Fに配置することにこだわったのは、海が見える立地を最大限に活かすため。

リビング・キッチンは1日を通して家族がそれぞれのタイミングで利用し、団欒し、多くの時間を過ごす場所。居室の天井を高く設定し、窓面を広く高くとる。そうすることで日中の時間は上から注ぎ込む自然光をたっぷりと浴びながら生活することができる。光は見る・感じるものではなく浴びることが重要であると思う。

最近は自宅で仕事をすることも増え、日中の時間を家で過ごすことも多くなった。太陽の光を浴びながら、日の流れを感じ、健康に過ごすことのできる居住環境が重要だと考えた。さらに、オープンなキッチンからは、料理をしながら外の景色を感じることができる。

全体の構成とともに、それぞれの場所に合わせた素材を丁寧に選んだ。1Fには玄関から直結した位置にキッチンラウンジを設け、広々としたカウンターキッチンを設けた。落ち着きのある空間を創るため、全体を同じトーンの木素材で統一し、異なる素材の組み合わせや、凹凸感のある素材を照明で照らすことによって演出している。

家中いろんな場所で寛ぎ、時に人が集い、それぞれの時間を海の景色とともに楽しむ、居心地の良い空間が完成した。